レバナスのようなハイリスクハイリターンの投資商品は、投資方法によって大きく損益が変化します。
その投資リスク、2244との比較を通じて詳しく解説します。投資に関する知識を深めることで、よりよいポートフォリオの構築につながるでしょう。
記事のポイント
- レバナスとは(ハイリスクハイリターン)
- 2244の概要
- 値動きの比較
1. レバナスとは?
レバナスとは米国の「レバレッジ型投資信託」という金融商品の一つです。
NASDAQ100指数の2倍の動きを目指すハイリスクハイリターンのインデックス型投資信託です。
主にNASDAQ100に連動した銘柄を組み合わせてポートフォリオを構成します。
また、レバレッジ(証拠金取引)を利用して資金を効率的に運用することができます。
レバナスの特徴
- ハイリスクハイリターン:レバレッジを活用しているため、株価の変動に比例して収益が増減します。そのため、値上がりすれば大きな利益を得ることができます。一方、値下がりすれば大きな損失を被る可能性もあります。
- NASDAQ100に連動:NASDAQ100に連動しており、アップルやマイクロソフトなどの大手テクノロジー企業の株式を保有しています。そのため、NASDAQ100の相場に直接影響を受けます。
- 投資信託形式:投資信託として提供されており、一定の期間を設けて運用されます。その結果、リアルタイムでの売買はできず、信託報酬が発生します。
レバナスのメリットとデメリット
メリット
- 高リターンの可能性:NASDAQ100の上昇に連動して利益を得ることができるため、高いパフォーマンスを期待できます。
- 分散投資効果:レバナスは複数のテクノロジー企業の株式を保有しているため、リスクを分散することができます。
デメリット
- 高リスクの投資:レバレッジを活用しているため、一定のリスクを伴います。株価の変動に敏感であり、損失が大きくなる可能性もあります。
- 信託報酬の負担:投資信託として運用されるため、信託報酬が発生します。長期間保有する場合、その負担は増えることになります。
2. レバナスの投資リスク
レバナスを投資する際には、いくつかの投資リスクが存在します。以下では、レバナスの投資リスクについて解説します。
市場リスク
ナスダック100に連動しているため、ナスダック100の値動きに直接影響を受けます。そのため、ナスダック100が下落した場合には、レバナスの価値も下落する可能性があります。
レバレッジ効果によるリスク
レバレッジ効果を活用してナスダック100の値動きを上回るリターンを目指しています。
しかし、レバレッジ効果は投資リターンを増やすだけでなく、損失を拡大させる可能性もあります。
信託報酬
レバナスには、運用会社に支払う信託報酬が掛かります。この信託報酬は、運用成績に関わらず支払われるため、投資収益に直接影響を与えます。
また、信託報酬が高い場合には、投資収益を上回る利益を出す必要があります。
ただ、「auAMレバレッジNASDAQ100」を選択すれば、比較的安く抑えられます。
以上が、レバナスの主な投資リスクです。投資を検討する際には、これらのリスクをよく理解し、自身のリスク許容度に合わせた判断を行うことが重要です。
3.2244(グローバルXUSテック・トップ20)とは?
2244は、アップル、マイクロソフト、アマゾン、テスラ、メタ・プラットフォームズ、アルファベット(Google)、エヌビディア、ペイパル、アドビ、インテル、ブロードコムなどのテック企業で構成されています。
これらの企業は、成長性が高く将来的な成果が期待できる企業です。
2244の特徴
2244は、米国テック業界の成長に直接投資できる魅力があります。テック業界は今後も高い成長が期待されており、長期的な成長を見込むことができます。
また、20銘柄への分散投資を行うことで、個別株投資のリスクを抑えながら成長を狙うことができます。
一つの企業に偏らずに投資することで、個別企業のリスクを軽減できるため、安定した資産形成が可能です。
さらに、年2回の定期リバランスを行い、最新のポートフォリオを維持します。
4. レバナス 2244 との比較
値動きの比較
まず、2244とナスダック100指数の値動きを比較してみましょう。
2244は、ナスダック100指数よりも大きな値動きをすることがあります。
これは、2244が米国の上位テクノロジー関連企業への投資を行っているためです。
ただ、ナスダック100指数の2倍の値動きを目指すレバナスのメリットとして、上昇基調での相場では、レバレッジ効果により、大きな利益を狙うことができるでしょう。
ただし、下落幅も約2倍となるため、その点には留意が必要です。
レバレッジ効果も作用して、上昇基調では、ナスダック100指数<2244<レバナス、
下落基調とボックス相場では、その逆になりやすい傾向です。
ナスダック100指数は、2013年頃から値上がりのスピードが上がり、2021年までは順調に上昇が続いていました。
しかし、2022年は下落基調の1年となりました。
その後、2023年初頭よりの上昇相場により2023年12月、ナスダック100指数は最高値を更新しました。
しかし、iFreeレバレッジNASDAQ100は2024年6月にようやく最高値を更新しました。
これは、逓減の影響を大きくうけたためです。
この逓減もレバレッジのかかるレバナスの特徴と言えます。
過去1年七ケ月のパフォーマンス 比較
2023年4月13日(2244上場)から2024年11月15日までの2244、レバナス、ナスダック100指数のパフォーマンスを見ていきましょう
引用:Yahoo!ファイナンス
この期間は2244がレバナス、ナスダック100指数のパフォーマンスを上回っています。
この理由として、(上に記したように)マグニフィセント・セブン銘柄に代表される米国の上位テクノロジー関連企業の上昇が大きかったためです。
信託報酬の比較
2244の信託報酬は、0.4125%で、その他の類似品と比較して比較的低いです。
ただ、「auAMレバレッジNASDAQ100」も、信託報酬が業界最低水準に抑えられています。
各レバナスの信託報酬はこちら
- auAMレバレッジNASDAQ100 0.4334%
- 楽天レバレッジNASDAQ-100 0.77%
- iFreeレバレッジNASDAQ100 0.99%
リアルタイム取引の可能性
2244は、上場投資信託(ETF)であり、リアルタイムでの取引が可能です。
一方、他の投資信託(レバナスなど)は、リアルタイムでの取引ができません。
リアルタイムでの取引が重要な場合は、2244を選ぶメリットがあります。
結論
レバナスのように、レバレッジをかけた商品への投資は、開始時期に大きく左右されてしまいます。
上昇すれば一気に資金を増やせる反面、大きく下落してしまうとその分損益も大きくなってしまうのが危険な部分でもあります。
一方、2244は20銘柄しか組み込まれていませんので、特定の銘柄のパフォーマンスの影響を受けやすくはなります。
また、2244はレバレッジがかかってないため、値動きがレバナスより緩やかになります。
2244は中期投資以上、レバナスは短期投資に向く商品ともいえます。
この辺りをふまえて、投資判断をするのがよいでしょう。
2244 レバナス 比較について総括
- 2244は比較的リスクが低くNASA成長投資枠投資可能
- 2倍レバレッジのかかったレバナスは、パフォーマンスが開始時期に大きく左右される
- 2244は中期投資以上、レバナスは短期投資に向く
- 上昇基調では、ナスダック100指数<2244<レバナス
- 下落基調とボックス相場では、その逆になりやすい傾向
- テクノロジー関連企の上昇が大きいと、ナスダック100指数<レバナス<2244