近年、金融市場に注目を集めているレバナス投資家の風丸氏を見ていきましょう。
このブログでは、風丸氏の背景や投資スタイル、レバナス投資への情熱とその問題点、さらに風丸氏のコミュニケーション能力の欠如などについて詳しく解説しています。
ただ、FANG+の人気向上、Zテック20設定にかかわるなど情報発信者の能力も見逃せません。
本ブログでは、レバナス、USA360のパフォーマンスを通じて、その炎上の判断は正しいのか考えていきます。
- レバナス投資家風丸とは
- 風丸炎上の理由
- 炎上の判断は正しいのか
- 情報発信者としての能力
1. レバナス投資家・風丸とは?
近年、金融市場において注目の的となっているのが、投資系YouTuber「風丸」です。
彼はレバレッジ型投資信託、特にレバナスを中心とした株式投資に関する情報を発信しており、『風丸レバレッジ投資チャンネル』は、多くの投資家にとっての貴重な情報源となっています。
風丸のプロフィール
風丸は昭和53年に生まれ、2024年時点で46歳になります。
関西地域に在住する彼は、サラリーマンとして働きつつ、兼業として投資活動を行っています。
株式会社に勤めながらも、資産運用への情熱を持ち続け、独自の投資スタイルを築き上げています。
投資に興味を持つまでの経緯
風丸が投資の世界に足を踏み入れたのは、余裕資金ができたことが契機です。
彼の投資歴は9年に及び、特にレバレッジ型の商品に関する知識が豊富です。過去にFX投資にもチャレンジしており、ハイリスクな金融商品への積極的なアプローチが特徴です。
初期の活動では250万円の損失をもたらした経験があり、彼はその後、より深く市場の理解を深めることに努めています。
基本的な投資スタンス
風丸が推奨している投資法は最強ポートフォリオ「iFreeレバレッジNASDAQ100(レバナス)」と「楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(USA360)」への投資です。
USA360についてはこちらをご覧ください
レバナスはNASDAQ100に連動しており、基準価額の約2倍の値動きを狙う投資信託です。
長期的な視点で市場の回復を信じ、着実に資産を増やしていくことを重視しています。
風丸は自身の提供する情報の重要性を強く認識し、多くのフォロワーから支持を受ける一方で、彼の投資戦略には多様な意見が寄せられています。
また、特に2022年以降の市場における変動は、彼に対する評価を厳しくする要因ともなっています。
このように、風丸は投資家としてだけでなく、情報発信者としても重要な存在感を持ち、金融市場の動向に鋭く反応する姿勢を見せています。
2. 風丸氏の炎上
レバナスの暴落とその影響
近年、レバナス投資は一部の投資家の間で注目を集める一方、その高リスク特性から様々なトラブルも引き起こしています。
2021年には、レバナスが90%以上の利益を記録し、彼の投資戦略が成功した一因とされています。
しかし、2022年に発生したNASDAQの大幅な暴落は、多くのレバナス投資家に深刻な影響を及ぼしました。
また、2022年にUSA360が大きく下落したことも彼への信頼が揺らぐ原因になりました。
株式の下落時に債券部分がクッションとなり、投資の安定性を高めるとしていた、USA360が全く機能しなかったのです。
過去の好景気により、レバナスに投資した者たちが一時的な利益を享受していたものの、暴落に見舞われた際には、資産が大きく減少する結果となったのです。
さらに”最強ポートフォリオ”でのレバナス、USA360併用投資をしていた投資家の損失は計り知れないものとなりました。
投資初心者の悩み
特に初心者投資家にとって、レバナスの急落は精神的なストレスをもたらしました。
投資を始めたばかりの人々が高い期待を抱いて資金を投入した結果、予想外の損失に直面したことは、彼らの自信を削ぎました。
「年収〇〇万円稼ぐ!」というような簡単な宣伝文句に惑わされ、レバナスに手を出してしまったことを後悔する声も決して少なくありません。
コミュニティ内での対立
加えて、投資コミュニティ内では、レバナス投資に対する意見が真っ二つに分かれています。
風丸は自身の見解を強く主張するキャラクターゆえ、賛同者とともに、批判的な意見を持つ者との間で衝突が目立ちます。
一部の投資家は、風丸の持つレバナスに対する見解を擁護する一方で、他の投資家たちは、彼のアプローチを危険視し、問題視することが多いのです。
書籍とその反響
風丸が出版した書籍「悪魔的リターン~米国株レバナス投資~」(2022年10月28日発売)に関しても、賛否が分かれています。
書籍を読んでレバナスに投資した結果、損失を経験した投資家たちは非難の声を上げています。
「初心者にすすめるべきではない」とする批判が多く寄せられる一方で、成功を収めた者たちも存在するため、評価が極端に分かれる傾向があります。
結果的な心理的影響
これらのトラブルは、レバナス投資に対する心理的な影響も無視できません。
特に短期的な結果を求める投資家にとって、暴落時には冷静さを欠き、焦って売却を決意することが多々あります。
これにより、しばしば最も不利なタイミングで損失を確定する事例が見受けられるのです。
3. 風丸のコミュニケーション能力の欠如
風丸氏は、投資家としての顔に加えてYouTuberとしても活動していますが、そのコミュニケーションスタイルが問題視されています。
特に、彼への批判や質問に対しての反応は多くの人々にとって理解しがたいものです。
批判への反応
風丸氏は、自身に対する批判的なコメントに対して、すぐにブロックをする傾向があります。
これは、彼のフォロワーや視聴者とのコミュニケーションを阻害し、信頼関係を築く機会を奪っています。
例えば、ある質問者が風丸氏に対して自らの投資状況を知りたくて質問を投げかけたところ、風丸氏はその質問を軽視し、逆に質問者を煽るような言動を見せました。
こうした態度は、フォロワー間での不信感を生む要因となっています。
愛想の欠如
さらに、風丸氏の侮辱的な表現も問題です。「AFO(アホ)」や「糞どうでもいい情報」といった言葉遣いは、彼のコミュニケーション能力の欠如を如実に示しています。
自らの意見に対する反論を聞き入れず、攻撃的な姿勢で返すことで、自らのファンや支持者を失う結果になる可能性があります。
投資情報の伝達
YouTuberとしての役割の一つは、視聴者に向けて有益な情報を伝えることですが、風丸氏はその点でも疑問が残ります。
質問やコメントに丁寧に対応することは、対話の中で情報をより深く理解させるために重要です。
しかし、風丸氏はコミュニケーションにおいてフレンドリーさを欠き、視聴者との対話を敵対的なものと感じさせてしまっています。
様々な意見への耳を傾ける姿勢
多様な意見に耳を傾ける姿勢がなければ、真の意味でのコミュニケーションには至りません。
投資に関する知識や経験は多岐にわたるため、異なる視点からの意見やアドバイスがあっても不思議ではありません。
しかし、風丸氏は自分のスタンスを固守し、他者の意見を無視することが多いです。
その結果、ファンとの関係は冷たく、意見が一致しないと簡単に対立してしまいます。
風丸氏のコミュニケーション能力の欠如は、彼自身の信用失墜だけでなく、レバナス投資コミュニティ全体への影響を及ぼす可能性があります。
信頼関係を築くためには、よりオープンで誠実な姿勢が求められるでしょう。
4. レバナス投資の危険性
高リスク・高リターンの本質
レバナス、つまりレバレッジを活用したNASDAQ100への投資は、魅力的なリターンを狙える一方で、それに伴うリスクも非常に高いものです。
特に、米国株式市場が下落する局面では、レバレッジの効果が逆転し、投資資産の減少が加速する可能性があります。
たとえば、暴落時には資産が急激に減少することで、感情的な投資判断を促す要因となり得ます。
精神的ストレスと市場の変動
レバナスのようなハイリスク商品に投資する際には、精神的なストレスが大きな障害となります。
市場の波に合わせて資産が上下することは避けられず、その影響で多くの投資家が狼狽売りに走ってしまうケースが少なくありません。
特に大きな資金を一括で投入した場合、その影響は顕著であり、売却判断を誤ることが致命的な結果を招くこともあります。
情報の正確性と情報源の考慮
レバナス関連の情報は多岐にわたりますが、それらの情報の中には、個人の感情や主観が強く影響しているものもあります。
特にソーシャルメディアやYouTubeの情報は、発信者によっては市場の実態を正確に反映していない場合が多いです。
初心者がこれを盲目的に信じることで、非合理的な投資判断が行われることもあります。
経済環境の変化に対する脆弱性
最後に、レバナス投資の危険性として、経済環境の急変が挙げられます。例えば、金利の変動や地政学的な要因によって、NASDAQ100のパフォーマンスが一変することがあります。
そういった急激な環境変化に対してゆとりを持って対処するためには、十分な予備知識と防御策が必要になります。これが不足していると、痛手を被ることになるでしょう。
5. 風丸氏への判断
2022年のレバナス、USA360の下落、そのコミュニケーションスタイルによって”炎上”した風丸ですが、2022年の結果だけをもって判断するべきでないと思います。
彼は、そもそも長期投資を前提としてレバナスを勧めています。
実際、設定日(2018年10月19日)以降、2022年以外のiFreeレバレッジNASDAQ100(レバナス)の上昇は大きいものです。
S&P500と比較しても圧倒的なパフォーマンスです(下図参照)。
(2018年10月19日から2024年11月29日のレバナス、S&P500比較チャート)
青:iFreeレバレッジNASDAQ100
赤:S&P500
引用:Yahoo!ファイナンス
また、設定日(2019年11月5日)以降の楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(USA360)のパフォーマンスも2021年末までは、S&P500に勝っていました(下図参照)。
(2019年11月5日から2024年11月29日のレバナス、USA360、S&P500比較チャート)
青:iFreeレバレッジNASDAQ100
緑:USA360
赤:S&P500
引用:Yahoo!ファイナンス
上記のような結果をみた上で、さらにはもっと長期的結果をもって判断すべきでしょう。
ただ、初心者投資家にむかない投資法であったのは確かでしょう。
レバレッジによるリスクの大きさなどを、もう少し発信すべきだったのではないのでしょうか。
しかしながら、彼の解説は非常に魅力的です。
カリスマ性を感じる語り口は聞く人を惹きつけます。
2021年頃からにiFreeレバレッジNASDAQ100を愛称”レバナス”としてその魅力を多くの投資家に広めました。
風丸の新NISA開始(2024年)以降の投資戦略
そして、2024年の新NISA開始にあたって、FANG+を同じように多くの投資家へ認知させ人気ファンドへ成長させました。
レバナスが新NISAに非対応であったため、レバナスの代用としてFANG+を紹介したのです。
(FANG+は新NISAにおいて、つみたて投資枠、成長投資枠両方に対応)
もちろん、彼は特定口座にてレバナスの積み立ても継続しています。
そして、情報発信者として彼の最大の功績は『Zテック20(iFreePlus 世界トレンド・テクノロジー株)』の設定と思います。
大和アセットマネジメントから彼の意見を取り入れた新しい投資信託が誕生(2024年12月11日)したのです。
風丸氏は2025年の新NISAにおいて、成長投資枠でZテック20、つみたて投資枠でFANG+の投資を行うとのことです(Zテック20は成長投資枠のみでの対応)。
Zテック20について詳しくはこちらをご覧ください。
このように、カリスマ性を持つ投資家としての彼の優れた能力を見逃してはいけません。
風丸 レバナス 炎上について総括
- レバナス投資は高リターンを期待できる一方で、高リスクを伴う
- レバナスは2022年に大きな下落があったが、それ以外のパフォーマンスは良好
- 風丸は2022年のレバナス下落とコミュニケーション能力の欠如で炎上
- ただし、風丸氏はレバナスの長期投資をすすめており、短期的下落で判断すべきではない
- 2024年新NISAではレバナスの代用としてFANG+を紹介
- 情報発信者としての実績:Zテック20の誕生