SBI・V・米国小型株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・米国小型株式)は、米国市場の小型株に投資するユニークな投資信託商品です。
このブログでは、大型株式(S&P500)との比較、このファンドの概要、運用プロセス、費用構造、リスクなどを詳しく解説しています。
米国小型株への投資に興味がある方は、ぜひこのブログを通して理解を深めてみてください。
記事のポイント
- SBI・V・米国小型株式の魅力
- 米国小型株式と大型株式 パフォーマンス比較
- SBI・V・米国小型株式のリスク
1. SBI・V・米国小型株式インデックス・ファンドの魅力
SBI・V・米国小型株式インデックス・ファンドは、米国市場の小型株を専門に扱う投資信託です。
このファンドは、アメリカにおける小型株パフォーマンスを追求し、リスクを受け入れることで高いリターンを目指す投資家にとって魅力的な選択肢を提供します。
小型株への集中投資
ファンドの主な焦点は、時価総額が比較的小さい企業に置かれています。
小型株は一般的に成長の可能性が高く、価格変動が激しいという特性があります。
このファンドを通じて、小型株に集中的に投資することで、高いリターンを追求することができます。
インデックス連動運用のメリット
当ファンドは、主としてETF【バンガード・スモールキャップ ETF (VB)】に投資し「CRSP・US・スモールキャップ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果を目指します。
「CRSP・US・スモールキャップ・インデックス」(円換算ベース)は米国株式市場において時価総額が下位2%~15%に位置する投資可能な企業の株式のパフォーマンスを示す時価総額加重平均型の株価指数です。
このアプローチにより、特定の株式への直接投資に伴うリスクを軽減し、分散投資のメリットを享受できます。
また、運用はSBIアセットマネジメントが行い、投資家は高品質な運用を期待することができます。
SBI・V・米国小型株式の概要
設定日:2023年6月8日
信託報酬:年0.1138%(税込)程度
為替ヘッジは行いません
上位組入銘柄、比率
バンガード・スモールキャップ ETFの組入上位10銘柄、比率です(2024年9月30日時点)。
バンガード・スモールキャップ ETFは、米国を中心にさまざまな業種に投資しています。
時価総額加重平均を用いて保有銘柄のウエートを算定しています。
小型株の中には、成長のポテンシャルを秘めた企業が多く存在します。
特に、テクノロジー、バイオテクノロジー、消費財などの分野では、急成長している企業も選定対象となることがあります。
投資スタンス
このファンドの投資スタンスは、長期的な成長を狙ったものです。
小型株は中型株や大型株に比べてボラティリティが高くリスクも伴いますが、その反面、成長が期待できる企業も多く含まれています。
そのため、短期的な市場の変動に左右されず、じっくりと時間をかけて投資を行うことが推奨されています。
運用プロセスと銘柄選定の透明性が確保されているため、投資家は自信を持って長期的な視点でこのファンドにアクセスできます。
信託報酬の重要性
投資信託を選ぶ際に重要な要素の一つが「信託報酬」です。
これは、ファンドの運用管理にかかる費用を表し、投資家が支払う必要があるコストです。信託報酬が低ければ低いほど、投資家にとっての利用価値が高くなります。
SBI・V・米国小型株式インデックス・ファンドは、業界でもトップクラスの信託報酬年率0.1138%(税込)程度を誇っています。
他の費用との比較
信託報酬のみならず、投資信託には販売手数料や運用に伴うその他の費用も存在します。
例えば、ノーロード(購入時手数料なし)のファンドであれば、初期投資時のコストを抑えることができます。
SBI・Vシリーズはこれらの手数料もなく、運用コスト全体が非常に低い水準にあります。
長期投資に適したSBI・Vシリーズ
当ファンドはSBI・Vシリーズのファンドです。
SBI・Vシリーズは世界で初めて個人向けインデックスファンドを設定した米国大手のバンガード社が運用を行うETF(上場投資信託証券)を主要投資対象とし、格安の運用コスト(信託報酬率)で積立や長期投資に適した低コストインデックスファンドシリーズです。
ベンチマークのパフォーマンス
下図は連動を目指す(ベンチマーク)の「CRSP・US・スモールキャップ・インデックス」の過去20年間のパフォーマンスです。
SBI・V・米国小型株式インデックス・ファンド設定日以降パフォーマンス
ファンド設定日の2023年6月8日から2024年9月30日のSBI・V・米国小型株式インデックス・ファンドのパフォーマンスです。
ベンチマークの「CRSP・US・スモールキャップ・インデックス」とほぼ同様の値動きです。
SBI・Vシリーズ比較:米国小型株式と大型株式(S&P500)
米国の小型株式と大型株式(S&P500)のパフォーマンスを比較します。
大型株式は、SBI・V・米国小型株式インデックス・ファンドと同シリーズ「S&P500インデックス・ファンド」で見ていきます。
期間:米国小型株式設定日(2023年6月8日)から2024年10月1日まで
青字はSBI・V・米国小型株式インデックス・ファンド
赤字はSBI・V・S&P500インデックス・ファンド
この期間はS&P500インデックス・ファンドがSBI・V・米国小型株式インデックス・ファンドを上回っています。
アップルなどの大型テクノロジーのマグニフィセント・セブン銘柄の上昇が大きかったため、大型株式のパフォーマンスが勝ったと言えます。
ただし、長期的なデータでは小型株式のリターンが大型株式を上回っています。
今後も大型ハイテク関連株の上昇が続けば、S&P500のパフォーマンスの方が期待できるかもしれません。
2. SBI・V・米国小型株式インデックス・ファンドのリスクと留意点
小型株リスク
SBI・V・米国小型株式インデックス・ファンドに投資する際には、いくつかのリスクを理解しておく必要があります。
特に、小型株に投資するファンドは、大型株に比べて価格の変動が大きくなるため、リスクが増す傾向があります。
為替リスク
米国株式に投資する場合、為替リスクも考慮しなければなりません。
投資信託は外国証券にも投資するため、為替相場の変動により、損失が生じる可能性があります。
特に円とドルの為替レートが変動した場合、日本円ベースでの運用成果に影響を与えることがあります。
分配金の不確実性
バンガード社のETFに直接投資すると分配金は支払われますが、このファンドは分配金を支払わないため、定期的なキャッシュフローを期待する投資家には向いていません。
本来支払われる予定だった分配金はファンド内で再投資されるため、資産の成長に寄与する一面もありますが、収入源を求める投資家には物足りないかもしれません。
ETFよりコスト高
SBI・V・米国小型株式インデックス・ファンドは、信託報酬が低水準(0.1138%)であるものの、バンガード社のETF(バンガード・スモールキャップ ETF 信託報酬0.05%)を直接購入する場合と比較すると、コストが高くなることがあります。
だた、このコスト差は投資信託のメリットを考えれば、誤差の範囲と言えるでしょう。
3. SBI・V・米国小型株式インデックス・ファンドのメリット
幅広い投資機会の提供
SBI・V・米国小型株式インデックス・ファンドは、アメリカの小型株を中心に構成された多様なポートフォリオを持っています。
小型株はその成長ポテンシャルが高く、新しい市場のニーズに応える企業が多く含まれています。
このような多様性は、従来の大型株中心のファンドにはない魅力であり、リスク分散にもつながります。
高い流動性
アメリカの株式市場は流動性が高く、さまざまな投資者が活発に取引を行っています。
そのため、SBI・V・米国小型株式インデックス・ファンドを通じて、流動性のある資産に簡単にアクセスできる利点があります。
パフォーマンスへの期待
歴史的なデータによれば、小型株は大型株よりも高いリターンを得る傾向があります。
そのため、SBI・V・米国小型株式インデックス・ファンドは、長期的な成長が期待される商品です。
市場の動向を捉え、新興企業の成長に投資することは、多くの投資者にとって魅力的な選択肢となります。
新NISA対応
SBI・V・米国小型株式インデックス・ファンドでは、新NISA成長投資枠での投資が可能であり、少額からの定期的な投資が実現できます。
米国小型株式インデックス・ファンド と大型株との比較 総括
- SBI・V・米国小型株式インデックス・ファンドは、米国の小型株市場に投資することで高いリターンの獲得を目指す投資信託
- 新NISA成長投資枠対応
- 低コスト(信託報酬0.1138%)で運用
- 大型株以上のパフォーマンス向上の期待も高く、長期投資向き
- ただし、大型株に比べて価格の変動が大きくなるため、リスクは増す傾向