SBI-フランクリン・テンプルトン・インド株式インデックスと類似品比較

インドの株式市場は、今後の成長の可能性から、多くの投資家にとって注目すべき選択肢となっています。

インド株式インデックスファンドの魅力を徹底解説するとともに、最安の信託報酬で新設定のSBI-フランクリン・テンプルトンの特徴と他の類似インド株式ファンドを比較します。

また、それぞれのパフォーマンスも比較していきます。

SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンドとは
インド株式ファンドの種類
他ファンドとの比較

1. SBI-フランクリン・テンプルトン・インド株式インデックスファンドの概要
2. インド株式インデックスファンドとは
3. 他のインド株式インデックスファンドとの比較
4. インド株式市場の魅力
SBI-フランクリン・テンプルトン・インド株式インデックスと類似品比較について総括

1. SBI-フランクリン・テンプルトン・インド株式インデックスファンドの概要

基本情報

SBI-フランクリン・テンプルトン・インド株式インデックスファンド、一般的にはSBI・フランクリン・インド株式ファンドと呼ばれるこの投資信託は、2024年10月22日に設定です。

このファンドは、FTSE India 30/18 Capped Indexをベンチマークとしており、主にインドの大型株と中型株に焦点を当てた投資を行います。

低い信託報酬＝インド投資最安

このファンドに設定されている信託報酬は、年率約0.2538％（税込）と非常に低く、コストパフォーマンスを重視する投資家にとって大きな魅力と言えます。

インド株式に投資する投資信託としては、実質的負担は国内最安となっています。

投資対象と追跡する指数

本ファンドは、フランクリン FTSE インディア UCITS ETFを活用し、FTSE India 30/18 Capped Indexに連動した形で運用されます。

具体的にはFLXI : フランクリン FTSE インディア UCITS ETFを買う形の投資信託です。

この指数には、230の選定されたインド企業が組み込まれており、リライアンス、ICICI銀行、タタ、インフォシスなどの知名度の高い企業が含まれています。

これにより、大型株から中型株までの幅広い分散投資が可能となっています。

FTSE India 30/18 Capped Indexの特徴

FTSE India 30/18 Capped Indexには以下のような特有の特長があります：

多様な銘柄構成: 230銘柄から成り立っているため、高い分散効果が得られます。
リスク管理の工夫: 上位銘柄の影響を限定する設計により、リスクを軽減する工夫がされています。

1銘柄あたりの構成比率の制限は、時価総額が最大の銘柄で30％、それ以外は18％が上限となります。

全銘柄に占める上位10銘柄の構成比は、SENSEXとNifty50では半分以上を占めており、上位10銘柄の影響を受けやすくなっています。

一方、FTSE India 30/18Capped Indexでは、上位10銘柄が1／3程度しか占めておらず、上位10銘柄の影響が抑えられています。

FLXI : フランクリン FTSE インディア UCITS ETFの構成銘柄

FLXI : フランクリン FTSE インディア UCITS ETF上位構成銘柄です（2024年10月4日現在）。

新しいNISA制度への対応

FTSE India 30/18 Capped Indexは指定インデックスではないため、SBI-フランクリン・テンプルトン・インド株式インデックスファンドは、NISAつみたて投資での投資は不可ですが、成長投資枠での投資は可能です。

信頼性のある運営会社

フランクリン・テンプルトンは、75年を超える実績を有する信頼性の高い資産運用会社であり、世界中に多くの拠点を展開し、顧客サービスの充実を図っています。

運用資産は約265兆円（約1.6兆米ドル）に達しており、その信頼性が高く評価されています。

このように、多様な特徴を持つSBI-フランクリン・テンプルトン・インド株式インデックスファンドは、インド株式市場への投資を考える際に、注目すべき選択肢となるでしょう。

2. インド株式インデックスファンドとは

インド株式インデックスファンドは、インドの株式市場における投資手法のひとつで、特定の株価指数に連動するよう設計されています。

このファンドは、インデックスに含まれる株式に広く分散して投資を行うため、リスク管理に優れています。

また、通常は低コストで運用される点が大きな特徴です。

インデックスファンドの基本的な仕組み

インデックスファンドの根本的な理念は、市場の特定の指数のパフォーマンスを追求することにあります。

代表的なインデックスとして、Nifty50やSENSEXがあり、これらはそれぞれインドの主要企業の株価格を反映しています。

インデックスファンドは、こうした指標の動きを忠実に再現し、安定したリターンを目指します。

インデックスファンドの利点

コスト効率の良さ
アクティブ運用と比較して運用コストが低いため、長期的には投資家にとってのリターンが向上する可能性があります。個別株に対する選定が少ないため、管理費用が抑えられます。
リスクの分散
インデックスファンドは複数の銘柄に投資することで、特定企業の経済的な影響を受けにくくし、リスクを軽減しています。
運用の透明性
インデックスに連動しているため、ファンドの運用内容や投資先の情報が非常に明確です。これにより、投資家はファンドの状況を容易に把握することができ、安心して投資を行えます。

インド株式インデックスファンドの種類

インド株式インデックスファンドは、投資対象のインデックスの種類によって分類されます。代表的なファンドの一部は以下の通りです。

Nifty50インデックスファンド
Nifty50は、インドの主要上場企業の中でも時価総額が大きい50銘柄に連動します。
SENSEXインデックスファンド
SENSEXは、ボンベイ証券取引所に上場する30銘柄の株価を反映した指標で、長い歴史を持つ信頼性の高い指数です。

これらのインド株式インデックスファンドは、投資家にとってインド市場に対する長期的な資産形成の道を提供する魅力的な選択肢となっています。

3. 他のインド株式インデックスファンドとの比較

インドの株式インデックスファンドには多様な選択肢が存在し、それぞれが異なる運用スタイルや成果を持っています。

本セクションでは、主要なインデックスファンドを比較し、各ファンドの特徴を掘り下げていきます。

iFreeNEXT インド株インデックスファンド

iFreeNEXT インド株インデックスファンドは、日本国内で設立された初期のインデックスファンドの一つで、Nifty50を基準に運用されています。

信託報酬は0.473％です。

最近のパフォーマンスでは、1年間のリターンがNifty50を下回る結果となっており、運用成績の乖離が投資家にとって懸念材料となっています。

ただし、このファンドは低コストでインデックスに連動することを目指しており、長期的な資産形成を考慮する投資家にとっては、良い選択肢となるでしょう。

auAM Nifty50インド株ファンド

auAM Nifty50インド株ファンドもNifty50をベンチマークとしており、同様の市場に焦点を当てていますが、一定期間でのリターンはNifty50指数を下回っています。

このため、運用手法やコスト構造がリターンにどのように影響を与えるかについて考察する必要があります。

信託報酬は0.297％です。

コストにおいては競争力があり、インデックスファンドとしての基本的な機能を果たしていますが、市場におけるパフォーマンスには注意を払うべきです。

SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド

SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンドは、S&P/BSE SENSEXをベンチマークとし、比較的安定した運用を行っています。

信託報酬は0.3138%です。

しかし、最近の6ヶ月間のリターンはベンチマークを下回っており、この原因としてインデックスとファンド間の乖離が考えられます。

先物取引の使用が影響を及ぼしている可能性も指摘されています。

アムンディ・インデックスシリーズインド株

アムンディ・インデックスシリーズインド株ファンドは、主として、インドの株式等への投資を通じて、Ｎｉｆｔｙ５０指数に連動する投資成果を目指して運用を行います。

2024年6月28日設定で、信託報酬は年0.2805％で、「ａｕＡＭ　Ｎｉｆｔｙ５０インド株ファンド」の年0.297％を下回り業界最低水準の運用コストになりましたが、今回SBI-フランクリン・テンプルトン・インド株式インデックスファンドが0.2538％と最安となりました。

コスト構造の違い

各ファンドの信託報酬は異なり、一般的に低コストのファンドは長期投資において好まれる傾向があります。

信託報酬はファンドパフォーマンスに直接影響を及ぼすため、選択肢の中で特に重要な要素となります。

運用方針の理解

インデックスファンドにはそれぞれ異なる運用ポリシーがあるため、特定のセクターに注力するファンドもあります。

これによりリスクやリターンが変わることがあります。投資家は、自身のリスク許容度や目的に合致したファンドを選ぶために、各ファンドの運用方針を理解することが不可欠です。

以上のように、異なるインド株式インデックスファンドの特徴を比較することは、的確な投資判断を行うために欠かせない重要なステップです。

過去1年間の4ファンドのパフォーマンス比較

過去1年間のパフォーマンス比較を見ていきましょう。

アムンディ・インデックスシリーズインド株ファンド設定日から1年に満たないため、設定日以降の実績になります。

青はFreeNEXT インド株インデックスファンド（信託報酬0.473％）
赤はauAM Nifty50インド株ファンド（信託報酬0.297％）
緑はSBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド（信託報酬0.3138%）
黄はアムンディ・インデックスシリーズインド株ファンド（2024年6月22日以降、信託報酬0.2538％）