S&P500ゴールドプラス vs S&P500などと様々な比較

比較記事

近年、、投資リスクを分散するためにS&P500株価指数と金の組み合わせが注目されています。

今回のブログでは、この投資戦略の有効性と、その投資信託商品「TracersS&P500ゴールドプラス」の特徴、S&P500などと様々な比較をしていきます。

記事のポイント

  • S&P500とゴールドの分散投資とは
  • Tracers S&P500ゴールドプラスの概要
  • Tracers S&P500ゴールドプラスと各資産の比較
  • Tracers S&P500ゴールドプラスは長期投資前提

1. 金融のプロが推奨する分散投資戦略「S&P500とゴールド」

投資の基礎知識

分散投資は、リスク管理の基本とされています。

特に、株式と金を組み合わせることは、長期的なリターンを目指す上で重要な戦略です。

金融の専門家たちは、S&P500と金の組み合わせがさまざまな市場環境でどう機能するかを検討しており、その理由は数多くあります。

S&P500と金の強み

S&P500は、アメリカを代表する500社の株式から構成されるインデックスであり、これまで多くの投資家にとって安定したリターンをもたらしてきました。

一方、金は伝統的に「安全資産」として位置づけられ、特に市場の不安定な時期にはその価値が見直される傾向にあります。このため、次のような効果が期待できます。

  • インフレヘッジ: 金はインフレーションに対して強い耐性を持っているため、物価上昇局面でも価値が維持されやすくなります。
  • 地政学的リスクの軽減: 政治的な不安が広がると、投資家はリスクを避けるために金に投資する傾向があります。

組み合わせのメリット

S&P500と金を組み合わせることにより、以下が実現できます。


引用:Tracers S&P500ゴールドプラス 交付目論見書

  1. リスクの分散: 株式市場が好調であればS&P500が恩恵を受け、一方で市場が不安定な状況になれば金がそのリスクを緩和します。
    これにより、ポートフォリオ全体のボラティリティを減少させる効果があります。
  2. 機会の享受: 金融市場において上昇トレンドや下降トレンドが同時に発生する場合、それぞれの資産が異なる動きをすることで、投資機会を逃さずに済む可能性があります。

特に注目される状況

過去数年間、インフレ懸念や地政学的リスクが高まっている中で、金の価値は再評価されてきました。

このような状況において、S&P500との組み合わせは特に有効とされており、長期的な資産形成に寄与する投資戦略と考えられています。

このように、金融のプロたちが推奨するS&P500とゴールドの分散投資戦略は、リスクを抑えながらもリターンを最大化する可能性を秘めています。

今後の市場動向を見極めながら、賢明な投資戦略を立てることが重要です。

2. 元手の2倍投資が可能な新しいファンド「Tracers S&P500ゴールドプラス」

finance

ファンドの概要

「Tracers S&P500ゴールドプラス」は、日興アセットマネジメントが2022年8月31日に設定した投資信託で、特にこれからの資産形成を考える投資家に向けた商品です。

このファンドの見逃せない特徴は、投資家の元本に対して2倍の資金を運用することで、S&P500と金の両方に同時に投資することができる点にあります。


引用:Tracers S&P500ゴールドプラス 交付目論見書

上図のように、S&P500と金のそれぞれに最大100%ずつ配分することで、トータルで200%の資産に投資することが可能です。

投資額の一部を株価指数先物に配分することで、余剰資金を生み出し、その資金を金の先物に再投資します。

この戦略により、個人投資家では実現しにくい高い投資リターンを目指すことができます。

新NISA投資不可

ただし、レバレッジ投資品のため、当ファンドでは新NISAは使用できません

若年層向けの資産形成支援

「Tracers S&P500ゴールドプラス」は、特に若い世代に対する長期的な資産形成に役立つ選択肢です。

月々一定額を積み立てるだけで、実質的にそれ以上の投資効果を望むことができる可能性があります。

このファンドを利用することで、効率的に資産を築き上げながら、将来のライフプランを支えることが可能になります。

競争力のある手数料

「Tracers S&P500ゴールドプラス」の信託報酬は、年率0.1991%(税抜0.181%)と他のアクティブファンド、ゴールドファンドと比較して、非常に低い水準に設定されています。
(S&P500ファンドと比較するとかなり高い)

この低コストでの運用により、長期間にわたる資産形成が強力にサポートされます。

投資家は資産の成長を促進しつつ、手数料の負担を軽減することができるのが大きな利点です。

リスク分散による安定した投資

異なる資産に分散投資することは、全体のリスクを軽減するための効果的な戦略です。

「Tracers S&P500ゴールドプラス」では、株式と金といった異なる特性の資産に同時に投資できる魅力があります。

これにより、経済状況や市場の変動に左右されにくいバランスの取れたポートフォリオの構築が可能です。

特に、インフレや地政学的リスクに対する金のヘッジ機能と、株式市場の成長を享受するS&P500の組み合わせが、効率的な資産運用を実現することに寄与します。

3. S&P500ゴールドプラス S&P500など各資産との20年間のバックテストでの比較

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当ファンドの運用ルールに基づいたバックテストをみてみましょう。

パフォーマンス比較

2002年12月末から「Tracers S&P500ゴールドプラス」設定直前の2022年7月末までの各資産のパフォーマンス(月次)の結果です(バックテスト)。


引用:日興アセットマネジメント株式会社販売用資料(2022年8月31日)

約20年間のバックテストによると当ファンド【S&P500と金に各100%ずつ配分】のパフォーマンスがが他資産を上回っています。

レバレッジをかけること、長期投資などの効果により【S&P500】【S&P500と金に各50%ずつ配分した資産】【金先物】を圧倒しています。

ただし、投資歴が比較的浅い2008年ころのリーマンショックでは、金先物のパフォーマンスを下回っています。

その後は長期投資の福利効果もあり、リターンの差はどんどん広がっていきました。

リスクとリターンの比較

次に、リスクとリターンのシミュレーション結果を見ていきましょう。

同様に2002年12月末から「Tracers S&P500ゴールドプラス」設定直前の2022年7月末までの各資産の結果です。


引用:日興アセットマネジメント株式会社販売用資料(2022年8月31日)

約20年間のシミュレーションの結果によると、

リターン:S&P500ゴールドプラス>S&P500>金先物
リスク:S&P500ゴールドプラス>S&P500>金先物
シャープレシオ:S&P500ゴールドプラス>S&P500>金先物
最大ドローダウン:S&P500>S&P500ゴールドプラス>金先物

シャープレシオはリスクに対するリターンの効率を示し、資産運用のパフォーマンスを測るために使われますが、S&P500ゴールドプラスはリスクを取りながらも良好なリターンを目指せるといえるでしょう。

4. 「Tracers S&P500ゴールドプラス」設定後S&P500 とのパフォーマンス比較

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当ファンドは2022年8月31日設定されました。

上記では、設定前のバックテストでの比較をしましたが、ここでは当ファンド設定後のパフォーマンスを比較していきましょう。

「Tracers S&P500ゴールドプラス」を下記の投資信託(類似品の中で純資産額が最も高いファンド)と比較していきます。

S&P500→eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
金→ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)

2022年8月31日から2024年10月18日の比較

2年強という期間ですが、バックテストと同じ結果
Tracers S&P500ゴールドプラス>eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)>ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)となっています。

5. 結論

S&P500をメイン投資先に考えている方にとって、リスクを分散する投資法としては、「S&P500+金」「S&P500+債券」が一般的でした。

ただし、分散投資している結果、どうしてもリターンがS&P500のみの投資に劣ってしまいます。

リターンの向上リスク要因の分散を同時に期待する方にとって「Tracers S&P500ゴールドプラスは魅力的なファンドだと思います。

S&P500と金は危機時において、逆相関の値動きをすることが、多いことからもリスク分散できます。

また、レバレッジ活用による200%投資より、リターンの向上が狙えます。

注意点としては、S&P500、金がともに下落した場合、200%投資によりダブルでの損失が発生します。

ある程度のリスクをとりながら長期投資できる方にむいてるファンドと言えるでしょう。

SP500ゴールドプラス SP500比較 について総括

Tracers S&P500ゴールドプラスの特徴

  • S&P500とゴールドに同時に投資することで、リスクを抑えつつ高いリターンを目指す
  • S&P500、金がともにが下落した場合、ダブルでの損失が発生のリスクもある
  • リスクをとりながら長期投資できる方にむいてるファンドと言える
  • リターン:S&P500ゴールドプラス>S&P500>金
  • リスク:S&P500ゴールドプラス>S&P500>金
  • シャープレシオ:S&P500ゴールドプラス>S&P500>金
  • 最大ドローダウン:S&P500>S&P500ゴールドプラス>金