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SCHDとVYM、SPYD徹底比較~本家ETFから投資信託まで

finance 比較記事
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退職後の生活資金を考える上で、配当収入は非常に重要な役割を果たします。

そこで注目されているのが、高配当株投資です。

今回は、四半期決算型配当株の代表格であるSCHDとVYM、SPYDについて、本家ETFから2024年設定された投資信託まで詳しく解説していきます。

記事のポイント

  • 本家ETFでの比較
  • 投資信託での比較
  • SCHDとVYM、SPYDトータルリターンは
  • SCHDとVYM、SPYDの特徴と向く投資家
moomoo証券【WEB】

1. 本家ETFでの比較(SCHD、VYM 、SPYD)

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SCHDの特徴

SCHD(シュワブ米国高配当株式ETF)は、情報技術、ヘルスケア、金融といった主要セクターにバランスよく分散されています。

以下の基準で銘柄を選定しています。

  • 10年以上連続で増配している企業
  • 時価総額200億ドル以上
  • 1日の平均取引量50万株以上
  • 配当性向が80%以下

これにより、投資家は安定した配当収入を得るだけでなく、増配による資産成長も期待できます。

さらに、直近の配当利回りが3.57%と高く、経費率も0.06%と非常に低いため、比較的安定した収入をもたらす魅力的な選択肢として位置付けられています。

いわゆる、バランスのとれたETFと言えるでしょう。

SCHDの上位10銘柄と構成比率(2024年11月22日現在)

1 BMY ブリストル・マイヤーズ… 4.37%
2 CSCO シスコ・システムズ 4.32%
3 HD ホーム・デポ 4.23%
4 CVX シェブロン 4.10%
5 ABBV アッヴィ 4.05%
6 VZ ベライゾン・コミュニケ… 3.98%
7 PFE ファイザー 3.90%
8 TXN テキサス・インスツルメ… 3.90%
9 UPS ユナイテッド・パーセル… 3.81%
10 AMGN アムジェン 3.79%

 

VYMの特徴

VYMは、金融、消費財、エネルギーといった比較的ディフェンシブなセクターに幅広く分散されています。

特にバリュー株を重視するため、リターンはSCHDにやや劣るものの、約9〜10%程度の平均リターンを維持しています。

景気後退時でも比較的安定したパフォーマンスを発揮する可能性があり、長期的な資産成長に加えて、安定した配当収入も得られる点が魅力です。

VYMの上位10銘柄と構成比率(2024年11月22日現在)

1 AVGO ブロードコム 4.42%
2 JPM JPモルガン・チェース・… 3.41%
3 XOM エクソン・モービル 2.97%
4 PG プロクター・アンド・ギ… 2.31%
5 HD ホーム・デポ 2.27%
6 JNJ ジョンソン&ジョンソン 2.21%
7 WMT ウォルマート・ストアズ 1.98%
8 ABBV アッヴィ 1.97%
9 MRK メルク 1.62%
10 KO コカ・コーラ 1.57%

 

SPYDの特徴

SPYDは、エネルギー、公益事業、不動産といった高配当利回りを提供するセクターに偏っています。

よって直近の配当利回りが4.05%と他の2つに比べて高いのが特徴です。

その反面、ボラティリティが高いため、リスク許容度が求められます。

5年のトータルリターンは8.54%ですが、短期的には大きなリターン獲得のチャンスはあります。

SPYDの上位10銘柄と構成比率(2024年11月22日現在)

1 K ケロッグ 1.64%
2 ETR エンタジー 1.51%
3 KVUE Kenvue Inc. 1.45%
4 GILD ギリアド・サイエンシズ 1.42%
5 BMY ブリストル・マイヤーズ… 1.41%
6 WMB ウィリアムズ 1.41%
7 IP インターナショナル・ペ… 1.40%
8 VTR ベンタス 1.39%
9 BXP ボストン・プロパティーズ 1.37%
10 XEL エクセル・エナジー 1.37%

 

3ETF(SCHD、 VYM 、SPYD)特徴比較表

以下に、上記で述べたそれぞれの特徴をまとめました(2024年11月22日現在)

SCHD VYM SPYD
設定日 2011年10月20日 2006年11月16日 2015年10月22日
直近配当利回り
(税込み)
3.43% 2.55% 3.91%
経費率 0.06% 0.06% 0.07%
投資対象 10年以上連続増配している企業 高配当の大型株を幅広くカバー
約400銘柄
S&P 500の高配当利回り
上位80銘柄
主要セクター 情報技術、ヘルスケア、金融 金融、消費財、エネルギー エネルギー、公益事業、不動産
5年
トータルリターン
長期的な安定成長
(5年13.12%)
安定した収益
(5年11.36%)
高配当だがボラティリティが高い
(5年8.93%)

3ETF(SCHD、 VYM 、SPYD)チャート比較

下図は2017年8月29日から2024年11月22日までのチャートでの比較です。

この期間(過去約7年間)のパフォーマンスは、SCHD>VYM>SPYD となっております。

これは、5年トータルリターンと同様の結果です。

下落相場でのチャート比較

下落相場での3ETFのパフォーマンスを見ていきます。

下図は2020年2月のコロナショック発生時から2024年11月22日までのチャートでの比較です。

コロナショック(2020年2⽉24⽇発生)時、SCHDの下落は、VYM、SPYDに対して抑えられているのがわかります。

上昇相場でのチャート比較

次に、上昇相場での3ETFのパフォーマンスを見ていきます。

下図は2023年10月19日から2024年11月22日のチャート比較です。

3ETFとも2023年10月27日ころから上昇しました。

この上昇相場では、SPYDのパフォーマンスが、VYM、SCHDに対して優れているのがわかります。

2. 投資信託での比較

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3ETF(SCHD、 VYM 、SPYD)とも投資信託が設定されました。

SCHDはETFが日本国内で買えなかったため、待望の設定(2024年9月18日=楽天SCHD)でした。

SCHD(楽天SCHD)、 VYM 、SPYD の投資信託 特徴

ここからは、長期積み立てに多くのメリットがある投資信託で比較していきます。

以下の表に3つの投資信託の特徴をまとめました。
(2024年11月22日現在の情報)

愛称 楽天SCHD        SBI・VYM SBI・SPYD
設定日 2024年9月18日 2024年1月30日 2024年1月30日
信託報酬 0.192% 0.1238% 0.1338%
直近配当利回り
(税込み)
3.43% 2.55% 3.91%
5年トータル
リターン
13.12% 11.36% 8.93%
配当月
(年4回)
2、5、8、11月 2、5、8、11月 2、5、8、11月
正式名称 楽天・高配当株式・米国
ファンド
(四半期決算型)
SBI-SBI・V・米国高配当株式
インデックス・ファンド
(年4回決算型)
SBI・SPDR・S&P500高配当株式
インデックス・ファンド
(年4回決算型
販売会社 楽天証券 SBI証券 SBI証券

配当月は全て年4回で同じ月(2月、5月、8月、11月)になっています。

それぞれの正式名称がわかりずらく、注意が必要です。

また、販売会社はそれぞれ1社のみになっています。

新NISA対応

楽天SCHD、 VYM 、SPYDとも新NISA成長投資枠での投資が可能です。

楽天SCHD、 VYM 、SPYD の投資信託設定後パフォーマンス比較

2024年1月30日(VYM、SPYD設定日)から2024年11月22のチャート比較です。

楽天SCHDは設定日の2024年9月18日からの実績です。

青:楽天SCHD 赤:VYM 緑:SPYD

 

2024年9月18日(SCHD設定日)から2024年11月22のチャート比較です。

青:SCHD 赤:VYM 緑:SPYD

3ファンド設定後の期間短いためパフォーマンスは参考程度の情報でしょう。

3. 結論

3つファンドは様々な異なる特徴を持っています。

どのような目的で投資するかによって、投資先は変わってきます。

それぞれの投資先に向いている方は以下のようになると思います。

楽天SCHD投資が向いてる方
安定した長期成長を求める方:増配実績が類似品№.1であるため成長性と安定性のバランスが取れています。

SBI・VYM投資が向いてる方
安定した配当収入を望む方:バリュー株中心のポートフォリオのため、比較的安定したトータルリターンを示します。

SBI・SPYD投資が向いてる方
高配当利回りを優先し、短期的なキャッシュフローを重視する投資家:ボラティリティが高さゆえ、リスクもありますが大きなリターン獲得の可能性があります。

長期投資にて、インカムゲインキャピタルゲイン両方を得たい方は、楽天SCHDがバランスがよく、第一選択に入れてよいと思います。

ただ、楽天SCHDに投資したいが、SBI証券の口座しかない方は、SBI・VYM投資でもいいような気がします。

それほど、大きなトータルリターンの差は生まれないと思います。

ただ、SBI・SPYD投資は資産を大きく減らす危険があるため、注意が必要です。

5. 高配当株への投資におけるリスクとデメリット

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高配当株への投資アプローチにはいくつかのリスクやデメリットが存在します。

ここでは主なリスク要因を詳しく解説します。

為替リスク

高配当株は米ドル建ての資産に投資しているため、為替の変動が直接的な影響を及ぼします。

特に日本円が強くなった場合、ドルで評価された資産の価値が減少し、投資家の収益が減る恐れがあります。

例えば、円高の進行により、アメリカの高配当株からの配当金が日本円で見た際に価値が相対的に低下するため、為替リスクの管理が重要です。

金利上昇リスク

米国の金利が上昇すると、株式市場全体に影響を及ぼす場合があります。

特に高配当株は、金利の上昇に伴い債券の利回りが魅力的になることで、投資家が株式から債券へ資金をシフトする可能性があります。

このような環境では、高配当株のパフォーマンスが悪化するリスクがあるため、金利動向に注意が必要です。

キャピタルゲインの期待度が低い

高配当株は主に配当収入を重視しているため、株価の上昇から得られるキャピタルゲインを期待するのは難しい場合があります。

特に急成長するテクノロジー株に比べて、株価の上昇幅が限られることが多く、大きな利益を求める短期投資家にとっては、魅力が薄れる可能性があります。

米国経済への依存性

SCHD、 VYM 、SPYDとも米国企業に特化しているため、米国経済の健康状態によってパフォーマンスが大きく左右されます。

米国経済が低成長や景気後退に直面すると、ファンドのパフォーマンスも減少するリスクがあります。

配当再投資のタイミングに伴うリスク

高配当株は定期的に配当を分配しますが、それを再投資する際には投資タイミングを誤るリスクも存在します。

特に市場価格が高い時に再投資を行うと、高価格での購入となり、市場が調整された際には含み損を抱える要因になります。

このため、再投資のタイミングについては慎重に見極める必要があります。

このように、高配当株への投資には多くのリスクやデメリットが存在します。

しかし、これらのリスクを理解した上で投資を行うことが不可欠です。

長期的な視点でリスク管理を行い、賢明な投資戦略を構築することをお勧めします。

SCHD、 VYM 、SPYD 比較 について総括

  • トータルリターンはSCHD>VYM>SPYDの可能性高い
  • 楽天SCHD:安定した長期成長を求める方向け
  • SBI・VYM:安定した配当収入を望む方向け
  • SBI・SPYD:高配当利回りを優先し、短期的なキャッシュフローを重視する投資家向け
  • 高配当株投資(SCHD、 VYM 、SPYD)は、為替リスク、金利上昇リスク、米国経済への依存性、配当再投資のタイミングの難しさなどのリスクがある
  • 大きなキャピタルゲインを求めるなら、テクロジー株などへの投資の選択も考慮必要

*投資を検討する際には、自身のリスク許容度に合わせた判断を行うことが重要です。

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