Tracers S&P1000インデックス設定!S&P500と比較

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米国の中小型株である S&P1000 指数に連動した「Tracers S&P1000 インデックス(米国中小型株式)」が日本で登場しました。

このブログでは、米国中小型株への投資の意義や、S&P1000 指数とS&P500 指数とのパフォーマンス比較をみていきます。

投資の多様化を検討している方は、ぜひご一読ください。

記事のポイント

  • S&P1000 指数への投資の意義
  • S&P1000インデックスとは
  • S&P1000とS&P500 パフォーマンス比較

1. S&P1000指数(米国中小型株式)への投資の意義

business

中小型株式の成長ポテンシャル

米国中小型株式への投資は、特に長期的な視野に立つ投資家にとって、魅力的な選択肢の一つです。

一般的に、中小型企業は大型企業に比べて成長の余地が大きく、新しい市場や革新的なビジネスモデルを追求する可能性が高いです。

これにより、リスクを取ることで、より高いリターンを期待することができます。

経済環境との関連

米国経済は、安定した内需を持つ国であり、特に中小型企業は国内市場に強く依存する傾向があります。

これらの企業は、国内の経済成長や消費者動向に敏感に反応しやすいため、良好な経済環境下での成長が期待できます。

特に、近年の経済回復期には、その影響を受けやすいとされています。

ポートフォリオの多様性

中小型株式は、投資ポートフォリオの多様性を向上させる要素ともなります。

大型株に偏りがちなポートフォリオに中小型株を加えることで、リスクを分散するだけでなく、投資のリターンを均一にする効果も期待できます。

株式投資においては、異なるサイズの株を組み合わせることが鍵となり、あらゆる市場環境においてポートフォリオガードレールを強化します。

割安な評価の可能性

多くの中小型企業は、まだ市場において適切に評価されていないことが多いです。

このため、賢い投資判断により、割安で成長ポテンシャルの高い株式を見出すことができるチャンスがあります。

市場の関心が高まってくると、企業の評価が上昇し、それに伴うリターンも見込めます。

投資家の視点

投資家にとって、中小型株式への投資は決してリスクフリーではありません。

ただ、多くの成功した投資家がこのセクターから高いリターンを得た歴史があります。

そこを考慮すると、挑戦する価値があると言えるでしょう。

特に、市場全体が不安定な時期においても、成長の機会を探る姿勢を持つことで、より良い投資成果を得ることができるのです。

2. S&P1000指数とは?

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S&P1000指数は、アメリカの株式市場において中型株式と小型株式に特化した重要な株価指標です。

この指数は、アメリカの証券取引所に上場している1,000銘柄の株式で構成されており、主に中型株と小型株の二つのカテゴリーに分けられています。

時価総額の501位から1500位程度までの銘柄が対象になります。

中型株式と小型株式の内訳

  • 中型株式 (約400銘柄)
    中型株式は、企業の規模が中程度であり、成長の可能性を秘めた企業が多く存在します。
    これらの企業は、一般的に安定性と成長力を兼ね備えており、リスクを抑えつつも高い成長を求める投資家にとって魅力的な選択肢となります。
  • 小型株式 (約600銘柄)
    小型株式は、成長の余地が大きい一方で、価格の変動が激しい特性を持っています。
    これらの企業は市場での認知度が低いため、株価が大きく変わることが多くありますが、成長が進むと大きなリターンを期待することができるため、投資家の関心を引く存在です。

経済指標としての位置づけ

S&P1000指数は、アメリカ経済の動向を理解するうえで重要な指標です。

特に中型株式や小型株式は、経済の変化に敏感に反応するため、この指数の動きを追うことで、米国経済全体の健康状態を評価する手助けになります。

投資機会としての魅力

S&P1000指数への投資は、特に資産形成を目指す投資家にとって魅力的です。

S&P1000指数(中小型株式)合計時価総額はS&P500指数(大型株式)の1/10以下であり、今後の成長が期待できます。

つまり、中型株式や小型株式は、大型株式と比べると潜在的なリターンが高く、ある程度のリスクを許容できる場合には、より高いリターンを得る可能性があります

このように、S&P1000指数は新たな成長のチャンスを提供するものであり、多くの投資家にとって注目の存在となっています。

3. 「Tracers S&P1000インデックス(米国中小型株式)」の概要

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先進的なインデックスファンド

「Tracers S&P1000インデックス」は、日本において初めてのインデックスファンドとして登場し、S&P1000指数に連動する運用成果を追求しています。

このファンドにより、アメリカの中小型株市場への投資が容易になり、投資者に多様な選択肢を提供しています。

設定日は2024年11月12日です。

信託報酬は年率0.10725%(税込み)です。

コスト効率とノーロードの利点

本ファンドは、コスト効率が高く、ノーロード設計が施されています。

従来の投資信託では手数料がかかることが一般的ですが、Tracersシリーズはオンライン専用のため、無駄な費用を抑えられます。

この結果、投資家はより高いリターンを享受することが実現可能となります。

NISA制度との適合性

「Tracers S&P1000インデックス」は、NISA(少額投資非課税制度)の成長投資枠に対応しています。

このため、税制上の優遇を受けながら資産を形成することができ、長期的な資産構築を支援する理想的な商品と言えるでしょう。

「Tracers S&P1000インデックス(米国中小型株式)」の構成銘柄、構成比率

当ファンドの上位の構成銘柄と構成比率です(2024年8月末日時点)。

S&P500の上位はグローバルで活躍するテクノロジー企業が中心ですが、S&P1000の上位は米国内を中心に活躍する企業が多くなってます。

また、上位10銘柄の1銘柄あたりの構成比率は4.4%とかなり低い比率になっています。

S&P1000とS&P500 比較

銘柄採用基準

構成銘柄採用基準はS&P1000指数とS&P500指数ともに共通です。

採用基準
対象企業:米国を本拠地とする企業
取引所:ニューヨーク証券取引所などへの上場
流動性:各半期における売上高が最低25万株
財務:直近四半期及び連続する4四半期の利益合計が黒字

また、四半期ごとに銘柄入れ替えを含む定期リバランスを行っています。

定期入れ替えだけでななく、合併・買収等で構成銘柄に変化があった際にも入れ替えを行います。

この点も共通です。

上位銘柄構成比率

S&P1000指数の上位10銘柄構成比率4.4%に対して、S&P500指数のそれは、34.2%となっています。

これは、「米国中小型株式への分散」を実現していると言えるでしょう。

指数のパフォーマンス比較

S&P1000指数とS&P500指数のパフォーマンス比較を見ていきましょう。

長期(25年半)のパフォーマンス比較

1999年1月から2024年8月末のS&P1000指数とS&P500指数のパフォーマンス比較です。

約25年半の期間では、S&P1000指数が圧倒しています。

10年のパフォーマンス比較

2014年10月から2024年9月末のS&P1000指数とS&P500指数のパフォーマンス比較です。

10年の期間で見ると、S&P500指数が上回っています。

これはS&P500指数の上位構成銘柄である、テクノロジー企業のApple、Alphabet、Microsoft、Facebook、オンライン小売業のAmazon、ウォーレン・バフェット氏の投資会社バークシャー・ハサウェなどの上昇が、大きく影響したと思われます。

S&P1000  S&P500 比較について総括

  • Tracers S&P1000インデックスは、中小型企業の可能性を取り入れることができ、長期的な資産形成を目指す投資家にとって非常に魅力的な選択肢となる
  • NISA制度の成長投資枠にも対応

対象期間によってパフォーマンスの違いがある

  • 過去25年半のパフォーマンス比較 S&P1000>S&P500
  • 過去10年のパフォーマンス比較 S&P1000<S&P500